裏はないちもんめ〜禁じられた少女たちの遊び〜

 その声に反応し、「弐」のカミサマがあたしを追いかけてくる。


 どのくらい引き離せているか、後ろを振り向く余裕はなかった。


 とにかく、走り続ける。


 転がるように階段を下りると、流れるように右へ、次の角をもう1度右。


「――ひっ!」


 カミサマの爪が顔のすぐ横をかすめ、髪の毛がぱらぱらと落ちる音を聞いてもあたしは走り続けた。


 ようやく見えた階段を、3段飛ばしで必死に駆け上がる。