裏はないちもんめ〜禁じられた少女たちの遊び〜

「逃げなきゃ!!」


 美依が素早く指示を出した。


 このままここでぼうっとしていては、3人とも一網打尽にされてしまう。


 とはいえ、腕の届くような距離にいる「壱」のカミサマをいなしながら、満身創痍の美依をかばい逃げ切るのは相当難しい。


「――新菜!!」


 遥の叫ぶ声が響く。


 足が震える。怖い。怖い。


 ただ、甘えたことは言ってられなかった。


「鬼さんこちら!!!」


 あたしは大声を出すと飛び出した。