裏はないちもんめ〜禁じられた少女たちの遊び〜

「はぁっ!」


 先制攻撃を放ったのは遥。


 神様の頭部めがけた単純な打ち下ろし攻撃は、簡単に防がれてしまう。しかし。


「――と、見せかけた足払い!」


 地面すれすれの高さで横薙ぎにされたモップを、カミサマは避けきれず初めて地面に腰をつけた。


 ……すごい。強い。


 目の前で繰り広げられる、まるで計算され尽くした殺陣のような遥の動きを、あたしはただただ尊敬の目で見ていた。


 もちろんカミサマは腐ってもさすがの強さで、遥に腕を伸ばして傷をつけようとするけど、遥はそれを難なくかわしていく。