美依は、カミサマから逃げて逃げて逃げ続けたようで、3階の音楽室へ続く階段でようやく捕まえた。
彼女のTシャツにはいくつも切られた跡があって、今までの逃走劇の壮絶さを嫌でも想像してしまう。
「はぁ……はぁ……」
荒い息が止まらないあたしとは対照的に、同じ距離を走ってきたはずなのに汗ひとつかいていない遥は、涼しい顔でカミサマと対峙する。
そんな遥の前に立つのは、赤い着物を着た「壱」のカミサマだ。
あたしは音楽室で足を掴まれたぶり、美依は切り刻まれたぶりの再会に、少し嫌な予感がする。だけど。
彼女のTシャツにはいくつも切られた跡があって、今までの逃走劇の壮絶さを嫌でも想像してしまう。
「はぁ……はぁ……」
荒い息が止まらないあたしとは対照的に、同じ距離を走ってきたはずなのに汗ひとつかいていない遥は、涼しい顔でカミサマと対峙する。
そんな遥の前に立つのは、赤い着物を着た「壱」のカミサマだ。
あたしは音楽室で足を掴まれたぶり、美依は切り刻まれたぶりの再会に、少し嫌な予感がする。だけど。



