「どうしよう……」


 できることなら美依を助けたい。ただ、あたしが行ってもむざむざ犠牲になるだけなのは明白だった。


 それなら、このまま千帆を探し続けた方が美依のためになるのか。


 しかし、一度助けてもらった美依への恩を返さないままでいいのか……。


 ぐらつくあたしの気持ちを察したのか、遥が掃除用具入れから顔を出す。


「あたしが……あたしが助けてくるよ」