だけどあたしは、遥が困ろうと迷おうと、ここで引くつもりはなかった。


「見て」


 そう訴えると、遥の目の前に自身の頰を突き出す。


「血。カミサマにやられたの」


 ここも見て。服をちらりとめくると、お腹には痛々しいあざができていた。


「もうあたしの体はボロボロなの。でもこれも何のため? 千帆を助けるためでしょ。あんたたちと同じ目的で、同じ思いでこのゲームに参加しているのに、あたしだけ仲間はずれはもうごめん!」