すーっ、すーっ


 あたしたちが移動している間にも、着物を引きずる音は近づいてくる。


 カミサマが職員室を素通りしてくれればいいんだけど。


 だけどそう上手くはいかないことを、あたしたちは今までのゲームで嫌というほど理解させられている。


 すーっ、すーっ


 そしてあたしたちがそれぞれ扉の前に到着するころ、その音は止まった。


 玉緒が顔を強張らせた。