今日はクラス発表と入学式だけだった。

ちなみに私は1組で、入学式もあっという間に終わった。

私の弟、星吹桐香(ほしぶききりか)は今日この星咲高校に無事入学した。

私は入学式が終わったので、帰る支度を済ませて弟の桐香の居る教室に向かう。

私は1年の階に着くと、近くにいた北代鈴(きたしろすず)さんに声をかけ、桐香を呼んでもらった。

「桐香君。お姉さんが来てるよ」
「うん、わかった。ありがと。北代。結香姉お待たせ。今日は一緒に帰るんでしょ」

「えぇ、そうよ」と私が答え、桐香と一緒に家に帰ろうと学校の正門に向かう私と桐香。

その時だった。ブーッブーッ

私の携帯が鳴り響き振動したのは。携帯の画面に表示されているのは冬桐悠雅(とうどうゆうが)と記されていた。

なかなか電話に出ようとしない私に

「結香姉。電話出なくていいの?」と桐香が聞いて
くる。

そうこうしている間に着信が切れ・・・

私も悠雅さんから何の用事かと思い、私はすぐに携帯の着信履歴から冬桐悠雅を探してかけ直す。

ここで彼女の説明をすると、悠雅さんは昨年。この星咲高校を首席で卒業した人物で、今現在は星咲高校から徒歩20分の位置にある藤城大学(ふじしろだいがく)に進学した。

悠雅さん今回は何の用事だろう。また何か面倒なことにならないといいんだけど・・・。

と考えながら私は悠雅さんが電話に出るのを待つ。

プルルルップルルルッと数回なって悠雅さんは電話に出た。

「はい。もしもし。結香。話すのは私の卒業式ぶりね」
「はい。そうですね。悠雅さん。ところで悠雅さん、単刀直入に聞きます。私に何の用事ですか?」

私は疑問に思っていたことを悠雅さんに問う。

すると悠雅さんは「あと5分で結香の通う学校に着くから。それまで学校で待ってて。あと桐香もね」と言って通話が切れた。