これは、あの暑い夏、授業がだるくてもうすぐ受験が迫る中学生の頃。

私は窓側の1番後ろの席だった。

前の席は、わたしの親友の文月 ゆづ(ふづき ゆづ)。

笑顔が素敵で、誰よりも優しい。
私とは正反対の女の子だ。

キーンコーンカーンコーンーー
授業のチャイムが鳴る

これも最後になるのかな、、、

授業の終わりのチャイム、ガヤガヤうるさい教室、当たり前のように置かれた机と椅子


「やったーーー授業おわったーーーー!」

私は伸びをする。

「夏の授業って暑っついし、頭入んなくてだるいよねぇ」

ゆづが言う。

「受験生って実感はあっても、やっぱり遊びたいし、家での勉強とかはかどんない。」

「そうだねぇ。私は実感したぶん1,2年の時何してたんだろー勉強しとけばよかったーって思ってるよ。」

ゆづが苦笑いしながら言う。


そう、私たちは受験生。
高校の進路もだいたい決まっている。

私とゆづは同じ高校を志望している。

勉強をおろそかにしてては落ちてしまう。

これが、中学最後の夏だーーーーー