ある日、ジュリアは貴族の娘の話を偶然聞いてしまった。
― ― ―「ヘレンだとかいう女が死んで、清々しましたね、“女王様”」
「病死だとか...。あの女に助けられた子供もみんないなくなって。」
「“女王様”に盾つくからいけないのよ。身の程をわきまえなさいよね。」
「皆さん。そのように言っては、ヘレンがかわいそうですわよ。」
「さすが“女王様”。お心がお広いですわ。」
おほほほほという耳障りな笑い声を残して貴族の娘は去っていった。
“ちがうっ!姉さんは決して盾ついてなんかいない。姉さんはすべて正しいんだ。
心が広い?笑わせるな。何人も子供を殺しておいて...”
“女王様(コイツ)か...。コイツが姉さんを...。許さない。
許すものか...。苦しめてやる。
死ぬよりつらい裁きをコイツに...“

