「んん…」
目を開けると白い天井が目に入った。
あれ…天国かなって思ったけど、自分の腕に目をやると点滴が繋がっていてまだ生きているんだと思う。
あんな高さから起きたんだし、すごく体が痛いんだろうなって思ったのに、ほとんど傷はなくて、どうしてだろうと考えていると、ドアが開いて看護師さんと男の人って言っても私と同じかちょっと年上ぐらいの人が入ってきた。
「起きられましたー?浜辺に打ち上げられている所を彼が助けてくれたのよ。」
この人が助けてくれたのか、、
なんて言うか、顔は整っているけどちょっと近寄り難いオーラが出てる人だな…
「名前言えるかな?」
「黒澤 佳凛です…。」
「住所と親御さんの電話番号分かるかな?」
「はい。住所は×××で、電話番号は080-×××-○○○です。」
「はい。ありがとう。今電話してくるわね。」
親に電話されてもなんて言い訳しよう…と思ったけど、とりあえず諦めることにした。
「あの…助けてくれてありがとう。」
死のうとしたんだから別に助けてもらわなくてよかったのだけれど、そんなこと初対面のしかも助けてくれた人に言う訳にもいかないのでとりあえずお礼を言った。
「お前。死のうとしてたんだろ?」
「えっ、、」
なんで分かるの?何も言ってないのに…
「ちょっと意識が戻った時に『なんで生きてるの…?って言ってたぞ。』」
あちゃーそんなこといっちゃったのわたし。
全く覚えてないや。
「もう死ぬなよ。せっかく俺みたいなやつが助けてやったんだからさ。」
「そんな事言われても…」
死にたい理由なんてあんたにはわかんないでしょ?そんな美形なんだし…と言おうとしたらドアが大きく開いた。
「黒澤さん!あなた、住所と電話番号間違えてない?」
「え?ちょっと見せてもらってもいいですか?」
間違えちゃったかな…と思って看護師さんのメモを見たけど間違っていそうなところはない…
どうして?
「まさかお前…」
助けてくれた彼が目を見開いてなにかひらめいたような顔をする。
「今の西暦言ってみろ。」
「え?今は2000年でしょう?」
そう答えると看護師さんは驚いたように目を見開き、彼はやっぱりなと言う顔で頷いた。
「今は2020年だ。」
えっ、、なんで20年もたってるの??
「海に落ちたショックで記憶が飛んでるのかも…少し落ち着くのを待ちましょう?」
「えっ、、私ちゃんと覚えてます!!本当に!」
「うん。わかったから落ち着きましょう?
とりあえず1日経ったらまた聞くわ。」
看護師さんは私の意見を聞きいれてくれず、とりあえず明日になるのを待つことにした。
看護師さんが出ていくと彼はまだ残っている。
「お前さ、俺のとこに来い。」
「え?なんで?」
なんで見ず知らずの人のとこに行くんだろう。
「家がわかんねぇんだろ。このままじゃ施設行きだぞ。」
そっか…病院も身元のわからない人をずっと置いておけないもんね。
「いいよ。私はもう死ぬんだし。」
そうだよ。もう1回しに直そう。今度はちゃんとしねるやり方で…
「死なせねぇよ。俺と来るんだ。」
「なんでよ?!私もう生きていたくないの!」
「とりあえず来い。なんで死にたいかは聞かねぇからとりあえず来い。きっと生きていたい日が来る。」
「来ないよそんなの。」
「どうして命を投げ出すようなことすんだよ。この世の中には生きたくても生きられない人がいっぱいいるのに…人生なんて辛いことばっかだよ。でも、この世の中にはほんの少しだけ光が差し込む時があるよ。それを俺だと思ってくれたらいい。今はまだわかんねぇかもしんねぇけど俺が分からせてやる。 」
「なんで見ず知らずのあなたにそんなことが分かるの?私のことなんにも知らないくせに!」
「俺だってなんも知らねぇよ。でも、気持ちわかるからさ。全てを投げ出したくなった気持ち…俺も助けてもらったんだよ。見ず知らずの奴らにな。だから死ぬのはもう少し先延ばしにしねぇか?俺と一緒に新しい世界見てみねぇ?」
この人はすごい人だな。
その圧力に押されて私は頷いてしまった。
人生が少しだけ動いた気がした…
目を開けると白い天井が目に入った。
あれ…天国かなって思ったけど、自分の腕に目をやると点滴が繋がっていてまだ生きているんだと思う。
あんな高さから起きたんだし、すごく体が痛いんだろうなって思ったのに、ほとんど傷はなくて、どうしてだろうと考えていると、ドアが開いて看護師さんと男の人って言っても私と同じかちょっと年上ぐらいの人が入ってきた。
「起きられましたー?浜辺に打ち上げられている所を彼が助けてくれたのよ。」
この人が助けてくれたのか、、
なんて言うか、顔は整っているけどちょっと近寄り難いオーラが出てる人だな…
「名前言えるかな?」
「黒澤 佳凛です…。」
「住所と親御さんの電話番号分かるかな?」
「はい。住所は×××で、電話番号は080-×××-○○○です。」
「はい。ありがとう。今電話してくるわね。」
親に電話されてもなんて言い訳しよう…と思ったけど、とりあえず諦めることにした。
「あの…助けてくれてありがとう。」
死のうとしたんだから別に助けてもらわなくてよかったのだけれど、そんなこと初対面のしかも助けてくれた人に言う訳にもいかないのでとりあえずお礼を言った。
「お前。死のうとしてたんだろ?」
「えっ、、」
なんで分かるの?何も言ってないのに…
「ちょっと意識が戻った時に『なんで生きてるの…?って言ってたぞ。』」
あちゃーそんなこといっちゃったのわたし。
全く覚えてないや。
「もう死ぬなよ。せっかく俺みたいなやつが助けてやったんだからさ。」
「そんな事言われても…」
死にたい理由なんてあんたにはわかんないでしょ?そんな美形なんだし…と言おうとしたらドアが大きく開いた。
「黒澤さん!あなた、住所と電話番号間違えてない?」
「え?ちょっと見せてもらってもいいですか?」
間違えちゃったかな…と思って看護師さんのメモを見たけど間違っていそうなところはない…
どうして?
「まさかお前…」
助けてくれた彼が目を見開いてなにかひらめいたような顔をする。
「今の西暦言ってみろ。」
「え?今は2000年でしょう?」
そう答えると看護師さんは驚いたように目を見開き、彼はやっぱりなと言う顔で頷いた。
「今は2020年だ。」
えっ、、なんで20年もたってるの??
「海に落ちたショックで記憶が飛んでるのかも…少し落ち着くのを待ちましょう?」
「えっ、、私ちゃんと覚えてます!!本当に!」
「うん。わかったから落ち着きましょう?
とりあえず1日経ったらまた聞くわ。」
看護師さんは私の意見を聞きいれてくれず、とりあえず明日になるのを待つことにした。
看護師さんが出ていくと彼はまだ残っている。
「お前さ、俺のとこに来い。」
「え?なんで?」
なんで見ず知らずの人のとこに行くんだろう。
「家がわかんねぇんだろ。このままじゃ施設行きだぞ。」
そっか…病院も身元のわからない人をずっと置いておけないもんね。
「いいよ。私はもう死ぬんだし。」
そうだよ。もう1回しに直そう。今度はちゃんとしねるやり方で…
「死なせねぇよ。俺と来るんだ。」
「なんでよ?!私もう生きていたくないの!」
「とりあえず来い。なんで死にたいかは聞かねぇからとりあえず来い。きっと生きていたい日が来る。」
「来ないよそんなの。」
「どうして命を投げ出すようなことすんだよ。この世の中には生きたくても生きられない人がいっぱいいるのに…人生なんて辛いことばっかだよ。でも、この世の中にはほんの少しだけ光が差し込む時があるよ。それを俺だと思ってくれたらいい。今はまだわかんねぇかもしんねぇけど俺が分からせてやる。 」
「なんで見ず知らずのあなたにそんなことが分かるの?私のことなんにも知らないくせに!」
「俺だってなんも知らねぇよ。でも、気持ちわかるからさ。全てを投げ出したくなった気持ち…俺も助けてもらったんだよ。見ず知らずの奴らにな。だから死ぬのはもう少し先延ばしにしねぇか?俺と一緒に新しい世界見てみねぇ?」
この人はすごい人だな。
その圧力に押されて私は頷いてしまった。
人生が少しだけ動いた気がした…