へたくそなキスのままがいい



「ユウくん」

「だから、」

「ユウシンタロウくん」

「……は、」


次は廉が目を丸くする番だ。


「由宇くんは、苗字だよ」


ニコリと笑ってそう言うと、廉は数秒固まった後で、ヘナヘナと床にしゃがみこんだ。


「……っんだよ、恥ず過ぎ」

「ふふっ、まぁ、あんまりない苗字だしね」


完全に蹲った様子の廉の頭をポンポンと撫でる。


しゃがんでくれれば、手を伸ばしても届かない廉との身長差だって関係ない。