へたくそなキスのままがいい



「あ〜……、せっかく忘れかけてたのに」


クシャっと自分の頭をかいて、首を横にブンブンと振る。


ダメだ。ダメダメ。

思い出したら負けだ。


そう思いたいのに、正直な私の心臓はドキドキと音を鳴らす。



「廉のやつ、微妙なところにつけて……」


制服の襟を正すと、廉につけられた"ソレ"は、ギリギリ隠れるような位置で。

上からの角度で見られたり、少しでも襟の位置がズレたら一発アウトな気がする。