へたくそなキスのままがいい



物置といえど、こんな小さなお店にロクに扉なんてない。

覗き込まれたら、どんな体勢だってバレる場所。


……なのに。


「ち、ちょっと!……ひゃぁっ、」


制服の襟を引っ張られて、抵抗する暇もなく廉の顔が首筋に入り込む。


一瞬チクリとした痛みが走って、変な声が漏れた。



「な、なに……したの」

「ん?紗和ならわかるでしょ。オネーサンなんだから」


顔を上げた廉は、さっきとは嘘のように満足げに口角を上げる。


舌舐めずりをしたその仕草は、1時間前のことを思い出させた。