へたくそなキスのままがいい



「あれ、新しい人?」


が、私の隣にいた廉の存在に気づいて、そっちに興味を持ったよう。


「うん、今日からね」

「へ〜。てことは紗和ちゃんが指導係かぁ。羨ましい」


彼がニコニコ笑うのは、男女共通。


けれど、どうやら廉はそれすら気に入らないのか、彼には愛想笑いのひとつもしようとしない。


「こら、廉。挨拶は?これでも一応お客様なんだから」

「あははっ。紗和ちゃん、一応はひどくない?」

「………」


笑うユウくんと、なぜか不機嫌になっている廉。



廉……?


ついさっきまで平気で喋っていたくせに、なんだろうこの変わりようは。


なんだか2人がまるで対照的すぎて、こっちが困る。