「よし、とことん事情聴取よ。沙奈、どうだったのお泊まりは」
お昼ご飯のお弁当を広げながら、梨乃が私に問いただす。
「どうだったって言われても…別に…」
「明らかになんかあったのはわかってんのよ。だって朝びっくりしたわ。立川ってば、沙奈のこと名字で呼んでたのに、名前呼びになってんだもの」
うっ…やっぱそこ梨乃なら突っ込んでくると思った…。
「別に、何となくよ…沙奈って呼ぶ方が2文字で楽だったんじゃないの?」
「ふぅ〜ん?ま、いいんだけど」
すると、廊下が騒がしくなっていた。
女子たちの黄色い声が増えた気がする。
誰か…来たのかな?
