隣のアイツ

「あんたそんな性格だったけ?彼女の前ではわりと甘えん坊なのね」


呆れたような、ちょっと楽しそうな、お母さんがふふっと上品に笑う。


てか今…沙奈って…


「沙奈ちゃん」


「は、はい!!!何でしょう!」


「私、会社にいる旦那と圭太の夜ご飯作るために戻ってきたの。あまり買って食べるのは好きじゃなくてね」


料理好きなんだ、お母さん…。
だから冷蔵庫たくさん食品入ってるんだ。


勝手にひとりで納得をしていた私。


「私も手伝うわ、ごめんなさいね、圭太何もしなくて」


「あ、いえいえ!もう終わりますよ!あの、よかったら何ですけど、作りすぎちゃったんで食べられますか…?」

「え…いいの?」