隣のアイツ

はぁ〜走った走った、朝から疲れたよ…。


先生が入ってきてホームルームが始まる。


「お、紺野。遅刻しなかったか」


「雑用が嫌なんで頑張りました!」


どっ、と笑いに包まれる教室。


うん、今日も平和に過ごせそう。

すると隣の席から、


「俺としては雑用しながらピーピー喚いてるお前も見たかったけどな」


なんて悪魔のようなセリフが飛んできた。


立川圭太。私の隣の席の男の子。


特徴を一言でいえば、“イケメン”。


背が高くてカッコよくて勉強できてスポーツができる。部活とかは入ってないらしいけど。


そんなの女子がほっとくわけないから、みんなから呼ばれてるあだ名は、王子様。


本人はあんまり気に入ってないみたいだけど、そんなあだ名つくなんて中々ないから凄いよね。


「残念でした、圭太。私もやればできる子なのよ」