「やめ…て!」


なんとか体が離れる。


呼吸はまだ…乱れてるけど。


「やべ…俺…」


なにかにハっとしてるようだけどそんなこと今の私にはわかんない。


「紗奈…ごめ…」


「なんで…」


「え?」


「なんで、キスなんかしたの…」


「いや、それは…」


ほら、言葉濁す。
ちょっとだけでも、好きなのかな?って思った私がバカみたいじゃん。


同じ気持ちだなんて有り得なかった。