隣のアイツ

「はいっ…」


耳打ちで言われたもんだから、顔の近さが尋常じゃない。


吐息が耳にかかってる…。


そして、手を回されてるから、反対側の体は先輩とくっついちゃってるわけで…


心臓がもちそうにない…
めちゃくちゃドキドキしちゃう…!


「うわ、無理じゃんあんなのが彼氏だったら」

「めちゃめちゃ睨まれてる、逃げるぞ!」





「梨乃、ちょっと人気のないとこ行こう」


そう言う瞬先輩は、体を離し、私の手を掴んで歩きだす。