「いや別に好きとかじゃ...」

「気になってるくせに」


ニヤニヤしながら聞いてくるから絶対、確信犯だ。


「い、いいから！お弁当！お弁当食べよ！」

「あ、逃げたー」


笑いながらおかずを食べてる亜美菜は気をつかってか、それ以上はなにも聞かないでくれた。


私はお弁当を食べながら、あの日のことを思い出す。




....あの笑い方。
あんなに柔らかく笑うなんて。



口が悪くて、女グセも悪い。
なにがいいの？って言われても、これって明確な理由なんかなくって。