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ぱちっと目を覚ますと、目の前には蒼野の顔。
…悔しいけど、よく寝れてしまった。
今までで1番心地よく眠れてしまった。
抱きつかれているので、離れることもできずにぼーっと蒼野の顔を眺めていた。
広い二重線、ぷっくりとした涙袋、小さくて
輪郭が綺麗な顔、鼻筋は綺麗に通っていて
髪の毛はさらさらで黒髪。
ここまで綺麗な人を見ると、女としての自信がなくなってしまう。
見つめていると、急に蒼野の目が開いた。
「…よく寝れた?」
「悔しいけど、すごく。」
「ん、良かった。これからも一緒寝よ。
俺も今までで1番寝れたし」
え?
「蒼野も、って?」
「俺も不眠症まではいかないけど眠りが浅くてさ。ここまで寝れたの久しぶり」
ほんの少しだけだけど嬉しかった。
てか、これからずっと一緒に寝るの?
わたしからすると有難いけど、だけど…
言葉を発する前にわたしの口が塞がれた。
「透花、おはようのキス」
…毎日、するのか。
