余命2ヶ月の少女は総長と恋に落ちる


「というか透花、お前急に晩飯なんて作ってどうした?」

確かに変かもしれない。

「…敬意を、伝えに」
「暴走族に敬意なんて」

「今日見せてくれた喧嘩、心から綺麗だと思ったの」

3人が、意味がわからないという顔をした。

「…生きようと自分を守る姿が美しいと思ったの。自ら死を選んだわたしとは違う、
強い蓮華がほんとに尊敬できた」

「そんなこと言われたの初めてだ」
「普通なら怖がるのにな」

「おい透花、生きたくなったか?」


生きたいなんて、わたしは思っちゃいけない。

どうせ死ぬんだから、希望をもっちゃいけない。

どうせ死ぬんだから、生きたいと思っちゃいけない。


「全然」

「大丈夫だ人生は長い、いつかは楽しくなる。俺とな」


わたしの人生は例外だ。

短くて、楽しくなるほど虚しくなる。


だからわたしは笑うことさえできない。



…て、こんなこと言ったらわたしが生きたいけど生きられない人みたいだ。

生きたいわけじゃない。


そして、蒼野の未来にわたしはいない。