side美葉菜

「美葉菜ちゃ〜ん」

駅前で美音ちゃんが手を振っている。

隣にはいつも桜沢くんや美音ちゃんと
一緒にいる、
さか、さかなんとかくんもいた。

「福原さん。こんにちは。坂中零です。」

あ、そうだ。坂中くんだ。

「福原美葉菜です。」

自己紹介をしていると、

「今からあそこに準備に行くよー!」
ショッピングモールを指差して
ノリノリの美音ちゃん。

「準備、何の?」

「もー。お泊り会に決まってんじゃん!
凛斗ことドキドキさせたくないの?」

「させたいけど…」

「零は女の子がをオシャレしてきてくれたらどう思う?」

「普通にドキッとするよ。
俺のためにやってきてくれたんだ。
と思って。特別感感じるよねー。」

だって、だって…
それ何とも思ってかないか、
もしくは少しいいなと思ってる
女子前提でしょ。

私、桜沢くんに
嫌われてる気がするんですけど…

「零の言う通り。
オシャレしてドキドキさせよ!
レッツゴー!」

美音ちゃん初めて喋った時より
全然めっちゃ明るくなった。

それだけ友達感増してるってことかな。

少し嬉しくなって
ニコニコしている私を連れて

美音ちゃんが向かったのは
中高生向けのブランド服売り場。

そこで美音ちゃん主催の試着会が始まった。