side凛斗

「さよなら〜」

日直が言い終わるやいなや、 

「凛斗〜」大地と美音が来た。

「夏休みどっか行く?」

「去年は零と凛斗お祭り行ったんでしょ。」

あ、美音、
風邪引いて行けなかったんだっけ。

「で、どこ行く?」

「そうだな。祭りには行くけど、
他のところも行きたいな。
でも、俺らデパートとか特に用事ないし。」

「あ、俺の母さんなんか
泊まればって言ってた。」

夏休みの間1日だけ、

進斗がダンスの大会、
蓮斗が友達の家へ行っていない日がある。

その時、俺と福原も友達呼んで
お泊まり会すればと言われていたのだ。

福原か…

あれから、1ヶ月。

1ヶ月前のキスから福原とは
一言も話せていない。

お互いがお互いを避けているように

会話もしないし、

目も合わせない。

気まずい。

だから、俺としても
2人が来てくれた方が助かる。

「いいんじゃない?」
スマホを見ている零が言う。

トントン拍子に進んでしまってる計画だが
そもそも福原も呼ぶってことは、
アイツも一緒だよな。

神田大地。