side美葉菜

「バイバーイ」美音ちゃんが窓を閉めると、

「え、お前ら早乙女様と知り合いなの?」

「いつのまに美音と仲良くなったの?」

大地と浩ちゃんがびっくりした顔で聞く。

「というか、浩輝。
なぜ早乙女様を呼び捨てに?」

「普通じゃん。
つーか、早乙女様って何だよww」

「男バスが呼んでる。だって、
美人で天才で性格は素っ気ないらしいけど、
御星の奇跡とか
聖女早乙女
って本当にファンの人は呼んでるよ。
それを何で呼び捨て、しかも名前。」

「幼馴染だから。」

「そう、大地で言うと私みたいな感じ」 

「でその呼び方、お前いつか恨まれてもおかしくないぞ」

「今更呼び方変える方がおかしいだろ。」

「まあそうだけどさ…」

「もしかして大地、
早乙女さんのこと好きなの?」

「は、?」

「だってそんな浩ちゃんの事めっちゃ追求してどうすんの?」

「バカ、好きじゃないし。」

「大地、
地味に2人のこと好きになってんじゃん。」

ちょっと待って、千晶の言葉に驚く。

「大地、好きな人いるの?」

そういうと千晶と浩ちゃんが
“はぁ“と溜息をついた。

「頑張れ」

どうやら二人は
大地の好きな人を知っているらしい。

「ねぇ、どういうことよ。」

突っ込んで聞こうとすると
先生がちょうど来てしまい
私はその話を忘れてしまった。