翌朝、普通に起きて、

普通に勉強して1日を過ごすはずだったけど…

''ドンドンドン‼︎''

いきなり強めに叩かれる玄関のドア。

めんどくさいけど父さんは寝てるし…
しょうがない。

「はーい」ドアを開けると

「えっ…」

黒いサングラスをして
黒い服を着た人相の悪い男たち。
これってもしかして…
ヤのつく自由業の人たちだよね?

だったら間違ってるよ。
ウチそういうところには縁ないもん。

「あの、間違いじゃ…」

「親父さんはいるかい」

「えっ、父さんですか?」

慌てて父さんを呼びに行く。

寝起きが悪い父さんだけど、
無理やり引っ張って玄関に連れていく。

心当たりは父さんもないみたいで
キョトンとしている。

「何か用ですか?」

「福原莉花《ふくはらりか》の行方を知っているかい?」

リーダー格らしい男が言った言葉に私の方がキョトンとした。

「母さんは私が小さい頃に
亡くなっているはずですけど…」

「ごめん!美葉菜!」

いきなり父さんが頭を下げた。

「父さん、嘘付いてた。母さんは死んだんじゃなくて浮気して家を出て行ったんだ。」

……。

衝撃な事実を聞いてしまった。