新居は 写真で見たよりも ずっと整っていた。

家具も 家電製品も 立派な物が 用意されていて。


軽い気持ちで 引越しをしたわけじゃないけど。


新婚家庭みたいな部屋に 私は 驚いてしまう。


「ねぇ、務。こんなに ちゃんと 家具揃えて。お金 かかったでしょう?」

私が聞くと

「全部 ずっと使えるように。その方が 無駄にならないでしょう。」

「そうだけど。私 何も 買ってないから。私も お金払うよ。少しは。」

「もしかして レーナ 身体で払うのが 怖いの?」

務は 悪戯っぽい目で 私を見た。


「怖いよ。実は 務 変な趣味だったりしない?」

真面目に聞く私に 務は ゲラゲラ笑う。