務は 知り合いの 不動産屋さんに 相談して

2人で住む部屋を 何件か ピックアップしていた。


務に抱かれて 目覚める 幸せな朝。


「レーナが 気に入ったら 今日 決めちゃおう。」


朝食を食べながら 務が言う。


私が 退職するまで あと 一週間。

たった それだけの時間さえも 離れていたくない。

私 こんなに わがままだったの?


不動産屋さんに 案内されて 内覧した物件は

東京では 考えられないような 広さ。


2人で住むには 贅沢すぎるような。

でも家賃は 今の私の部屋と 変わらなくて。


「私 土地勘がないから。務が決めて。」


3件 見終えて 私は 務に言う。


「俺は 今のがいいと思う。レーナが 良ければ。」

「私も 部屋は 今のが 一番気に入った。」


そのまま 契約手続きをする務。


「レーナが来るまでに 最低限の家具 揃えておくね。」


なんて ニコニコ笑って。