『キーンコーンカーンコーン』

5時間目の授業の始まりのチャイムと同時に結糸が教室に入ってきた。

「よっ!岡本重役出勤だなぁ」

クラスの男子のからかいに

「やあやあみんなご苦労だねぇ」

結糸はノリよく返しながら、
私の隣の席に大きなカバンをドンッと置く。

「おかえり、後でノート貸すね。」

「おう、ありがとな!」

大きなカバンから教科書を出しながら結糸が手をパーにして出してくる。

そして私がそのに軽くグーパンをする。

とあるドラマの主人公たちがやってたやつで
私たちだけの感謝を伝えるサインなの。