街中がきらきらと光っている

世の中はクリスマス一色

あちらこちらに大きなツリー、イルミネーション

そして、手を繋いで歩く恋人たち




幸せな雰囲気に包まれた街を、テーブルを拭きながら窓から眺める




「もうクリスマスかー、1年って早いな」


カウンターから蒼介さんが言った




私にとってのクリスマスは、最高な時もあれば最悪な時もあった


クリスマスと聞いて悲しくなるのは、いい思い出よりも悪い思い出の方が新しいから




「クリスマス、Black Shadow は暴走があるよな
今年も俺 見に行くから!」


「…暴走?ってなんですか?」


「えっ 美月ちゃん知らないの?!」


心底驚いた顔の蒼介さんに、私は真顔で頷いた