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次の日、朔夜と私の住むこの部屋は、
いつもの百倍くらい騒がしかった



心配性の悠は、ずっと私の体調確認

陽人は 「ごめん、美月ごめん」 しか言わないし

誘拐されて襲われた次の日くらいゆっくり寝かせてくれよ!!って思う




散々私にあやまった陽人は教えてくれた



高一の時から蝙蝠に入っていたことは事実だと

そのことを朔夜にも悠にも隠していた自分は裏切り者だと

でも、私と出会って少しずつ変わっていったという二人に事実を打ち明けようか悩んでいた時 私がさらわれて、だからそれを利用したということ




「美月、本当にごめん

俺のしたことは許されることじゃない、美月を傷つけた

俺の顔も見たくねぇって言うならすぐにでも Black Shadow から消える」



うつむいて言った陽人に私は返した



「確かに傷ついた、辛かったし怖かったよ

でも、助けてくれたじゃん

いつだって三人は、私の正義のヒーローだよ

その三人の中のひとりが欠けるなんて、私は許さない」




「正義のヒーローだって、俺たちカッケェじゃん!」


そう言って笑った悠に、朔夜と陽人もつられて笑う



この時私には、笑いあう三人の間に、固い絆が結ばれたように見えた