ありったけの愛を叫んで




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目が覚めると、硬くて冷たいベッドに寝かされていた



両手は上で固定されていて、起き上がることが出来ない



仕方なく首だけ動かして見渡すと、コンクリートが打ちっぱなしの広い部屋

目の前には、王様が座るような大きな椅子



ここが、蝙蝠のアジト…


あれ…?
なんとなく身体が熱い、呼吸もどんどん荒くなる



「ハァ、ハァ、…」



そんな私の息づかいだけが響いていたその部屋に



「やっと起きたか」



結翔と10人ほどの蝙蝠が入ってきた



王様の席にドカりと座った結翔の目は赤い




「結翔が… 蝙蝠の支配者なの…?」



「フッ そうだ 俺が蝙蝠のトップだよ

お前のご主人様がいくら調べてもたどり着かなかった蝙蝠の巣はここなんだよ

そろそろお前を探しに来るんじゃねーか?

場所は教えてある、一人で来ることを条件にした

破った場合はお前を殺すと言ってある

まぁ一人で来れば、アイツが死ぬだろうけどな」




「… どうして……

私が憎いなら私を殺せばいいでしょ
朔夜を巻き込まないで!!」