LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム

 その条件を聞いた途端、


「そんな人、私にはいません……」


 皆藤さんの目に張った水膜が、張力の限界に達した。


「そんなことないよ!」


 すぐさま果心が否定するけど、


「じゃあ誰が私のことを好きでいてくれるって言うんですか!」


 今まで見たことないような皆藤さんの剣幕。果心も二の句が継げなくなってしまう。


「……ごめんなさい。でも私には本当に、そんな人はいないんです」


 すみませんでした、と深々と頭を下げて、皆藤さんは小走りでキッチンを出て行った。


「はは……皆藤さん可愛いと思うんだけどなぁ」


「そうだね」


 そんな戯言は、その場限りの慰めにもならない。


 どうか神様、優しいあの子を救ってあげてください……。そう、願うしかなかった。