こんなとき、少女漫画の王子様なら気の利いたセリフを言ってくれる。
だけど、
「……ごめん」
九条くんは、力なく俯くだけだった。
ううん、謝らなければいけないのは私の方だ。
九条くんが機転をきかせてくれたおかげで、私たちは監視役から逃げることができた。もちろん、キスするのが最適解だったとは思わないけど、道具も時間もない中で九条くんが見つけてくれた「逃げ道」だ。
逃げることができたのは、素直に嬉しい。なのに、予想外にキスが上手かった九条くんの過去の経験に嫉妬しているとか、腕を引いてくれた力強さに心臓の音が止まらないとか、自分でも理由のわからない涙が止まらない。
私は九条くんを責め立てて、どんな答えを求めてたの?
「ごめん」と謝られてジクジク痛むこの胸は、「私が好きだったからキスをした」そう言って欲しかったんじゃないの?
だけど、
「……ごめん」
九条くんは、力なく俯くだけだった。
ううん、謝らなければいけないのは私の方だ。
九条くんが機転をきかせてくれたおかげで、私たちは監視役から逃げることができた。もちろん、キスするのが最適解だったとは思わないけど、道具も時間もない中で九条くんが見つけてくれた「逃げ道」だ。
逃げることができたのは、素直に嬉しい。なのに、予想外にキスが上手かった九条くんの過去の経験に嫉妬しているとか、腕を引いてくれた力強さに心臓の音が止まらないとか、自分でも理由のわからない涙が止まらない。
私は九条くんを責め立てて、どんな答えを求めてたの?
「ごめん」と謝られてジクジク痛むこの胸は、「私が好きだったからキスをした」そう言って欲しかったんじゃないの?



