LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム

 息を切らしながら、九条くんは狭い路地裏を進んだ。


 けっこう足が速い。私は引っ張られながら、何とかその背中に食らいついていく。


 そして、かなり走っただろう、現れたファーストフード店に私たちは滑り込んだ。ガラスから見える景色にマスク姿の男は、いない。


 無事に逃げられたんだ……。そう思うと、涙が出てきた。


「はぁ……はぁ……、何も本当にキスしなくてもよかったのに!」


 第一声がそれか。自分でも思った。


 でも、言わずにはいられなかった。


「ファーストキスだったのに……!」


 さすがに九条くんも予想外だったようで、目を剥いている。でも止まらない。


「九条くんの周りにいるような、派手な女の子とは違うんだよ! キス一つでって馬鹿にするかもだけど大事にしてたんだ……っ」