「……俺に合わせろ」
耳元で腰に響く低い声。骨ばった指が、私の顎をなぞる。
「……っ」
九条くんの唇が、私の唇に重なった。
それだけではない。口づけはもっと深く長くなっていく。
お互いの舌を絡めとり、唾液が混ざる。九条くんの思いの外柔らかい唇が私の上唇を吸って、私は思わず「ん……」と息を漏らし……、
「逃げるぞ!!!!!」
とっさに体が反応できなかった。そんな私を九条くんの力強い腕が引いたと思うと、そのまま走り出す。
後ろを振り返る余裕はなかった。だけど、間違いなく追ってきているだろう。
ずっと着いてくる監視役を剥がすために、一芝居打ったのか。たしかに監視役の目からは、街中でおっ始めるアホども2人にしか見えなかっただろう。
方法は荒技だったし強引すぎるにもほどがあったけど、現に今監視役から3メートル以上の距離を取れている。
これは成功。私はそう思い込む。
ここからは持久力勝負だ。体力のあるうちに何とか隠れ場所を見つけないと……!
耳元で腰に響く低い声。骨ばった指が、私の顎をなぞる。
「……っ」
九条くんの唇が、私の唇に重なった。
それだけではない。口づけはもっと深く長くなっていく。
お互いの舌を絡めとり、唾液が混ざる。九条くんの思いの外柔らかい唇が私の上唇を吸って、私は思わず「ん……」と息を漏らし……、
「逃げるぞ!!!!!」
とっさに体が反応できなかった。そんな私を九条くんの力強い腕が引いたと思うと、そのまま走り出す。
後ろを振り返る余裕はなかった。だけど、間違いなく追ってきているだろう。
ずっと着いてくる監視役を剥がすために、一芝居打ったのか。たしかに監視役の目からは、街中でおっ始めるアホども2人にしか見えなかっただろう。
方法は荒技だったし強引すぎるにもほどがあったけど、現に今監視役から3メートル以上の距離を取れている。
これは成功。私はそう思い込む。
ここからは持久力勝負だ。体力のあるうちに何とか隠れ場所を見つけないと……!



