LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム

 車から降ろされ、3日ぶりに見た街の景色は、不思議と懐かしさを感じた。


 電柱が立っていて、自動販売機があって、車が走り、子供が笑っている。


 3日離れていただけなのに、日常のありがたさというものが身に染みて感じられた。


 案の定監視役はついていて、私たちからきっちり3メートル離れた後ろからマスクをした男がついてきている。


 怪しい動きはできない。何とか撒けないか考えているうちに、病院へ着いてしまった。


 診察をしてくれたお医者さんは真っ白いひげのおじいちゃんで、診察中も手を離そうとしない私たちを見て目を細めた。


「仲良いカップルさんやね」


 診察中も手を繋いだままって、それ、仲良い通り越して非常識だと思うのですが。


 喉まで出かかった言葉を、何とか飲み込む。


 でもこんな非常識なカップルだと思われるのは、正直恥ずかしい。


 だけどその後もっと恥ずかしいバカップルに、私たちは成り下がることになった。