LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム

 ――プツッ。


「お食事中失礼いたします、みなさま。この館にはもう慣れましたでしょうか?」


「あのやろ……っ」


 隣で黙々とカレーを食べていた九条くんが、勢いよく立ち上がった。


「九条くん、気持ちはわかるけど一旦聞かない?」


 だけど、私が腕を押さえると、若干不服そうにしながらももう一度座り直してくれる。


 あれ、意外と素直?


 しかし、反抗的に声のする頭上を睨みつけているのはそのままだ。


「これからお知らせするのはゲームをクリアするにあたってとても重要な内容になります。みなさま、落ち着いてお聞きになるのが賢明かと私などは存じます。


 それでは、第1回『LOVE or DEATH』投票のご案内です。


 みなさま、お渡ししておいたスマートフォンをご覧ください。右下に見慣れないアプリがインストールされていることと思います。それを起動してくださいますよう、お願いいたします」


 慌ててスマホを見る。すると、


 ♡『LOVE or DEATH』公式投票アプリ♡


 やたら目のチカチカするアイコンの妙なアプリが、知らない間にインストールされていた。