失ったものは数え切れない。
誰が誰を好きとか嫌いとか、そんなくだらないことを無邪気に話していたあの頃にはもう戻れない。
だけど。
「ただいまー」
自宅に帰ると今日も、お母さんが暖かく迎え入れてくれる。それだけですごく嬉しい。
「……ん? お母さんそれ何?」
居間には見慣れない真っ白の封筒が置かれていた。
「あぁそれ、今年お父さんの仕事が上手くいって収入が上がったのよ。そしたら、『高額納税者のみなさまへ』って届いたの。道花開けてみてくれない?」
「う……うん」
心がざわつく予感がした。白一色のはずの封筒に、赤い絵の具がぽたぽたと落ちる幻を見る。
丁寧にのり付けされた先端をはさみで切り取り、中の紙を取り出した――。
《第11回『LOVE or DEATH』ゲーム開催のお知らせ。視聴を希望される方は…………》
悪夢は、まだ終わらない。
誰が誰を好きとか嫌いとか、そんなくだらないことを無邪気に話していたあの頃にはもう戻れない。
だけど。
「ただいまー」
自宅に帰ると今日も、お母さんが暖かく迎え入れてくれる。それだけですごく嬉しい。
「……ん? お母さんそれ何?」
居間には見慣れない真っ白の封筒が置かれていた。
「あぁそれ、今年お父さんの仕事が上手くいって収入が上がったのよ。そしたら、『高額納税者のみなさまへ』って届いたの。道花開けてみてくれない?」
「う……うん」
心がざわつく予感がした。白一色のはずの封筒に、赤い絵の具がぽたぽたと落ちる幻を見る。
丁寧にのり付けされた先端をはさみで切り取り、中の紙を取り出した――。
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悪夢は、まだ終わらない。



