ねぇ果心。私たちが出会ったのは、前日の雨で桜が完全に散ってしまって、誰もが少し寂しく思う小学校の入学式の日だったよね?
あの日私は、桜が散ってしまった入学式になんて出たくないって、校門前で泣いてた。
そこに、親子そっくりな美人なお母さんと手をつないで、やって来たのが果心だったんだ。
「道花ちゃんっていうんだ! たしかに桜は散っちゃったけど、私は悲しくないよ。だって道花ちゃんの名前の中にちゃんと、お花が咲いてるから」
その日から私は、ずっと果心に元気づけられてきた。勇気を与えられてきた。
この狂った館に来てからも、果心に陰に日向に助けられたことは何度あっただろう。
だけど私は、それに何も返すことができない。
あの日私は、桜が散ってしまった入学式になんて出たくないって、校門前で泣いてた。
そこに、親子そっくりな美人なお母さんと手をつないで、やって来たのが果心だったんだ。
「道花ちゃんっていうんだ! たしかに桜は散っちゃったけど、私は悲しくないよ。だって道花ちゃんの名前の中にちゃんと、お花が咲いてるから」
その日から私は、ずっと果心に元気づけられてきた。勇気を与えられてきた。
この狂った館に来てからも、果心に陰に日向に助けられたことは何度あっただろう。
だけど私は、それに何も返すことができない。



