喉が詰まる。それまで快適だったはずの室温が、一気に下降したように感じられた。
震えが止まらない。でも、でも、こんな情けない私よりもっと怖いのは、もっと泣きたいのは、果心なのに――。
小指を通した隣で、九条くんが心配そうな顔をしている。
私の顔は、強がりな九条くんにそんな顔をさせてしまうくらい、きっと真っ青なんだろう。
「もうおわかりのようですね」
相川さんが人間味のかけらもない冷たい声を発する。
「おめでとうございます、上野様、九条様。お2人は見事両想いになられました。
処刑が終わり次第、館の入り口に車が着きますのでお家にお帰りいただけます。
そして誠に残念ながら三島様、あなた様はもうつがいとなる相手がいらっしゃいません。失格です」
震えが止まらない。でも、でも、こんな情けない私よりもっと怖いのは、もっと泣きたいのは、果心なのに――。
小指を通した隣で、九条くんが心配そうな顔をしている。
私の顔は、強がりな九条くんにそんな顔をさせてしまうくらい、きっと真っ青なんだろう。
「もうおわかりのようですね」
相川さんが人間味のかけらもない冷たい声を発する。
「おめでとうございます、上野様、九条様。お2人は見事両想いになられました。
処刑が終わり次第、館の入り口に車が着きますのでお家にお帰りいただけます。
そして誠に残念ながら三島様、あなた様はもうつがいとなる相手がいらっしゃいません。失格です」



