そんなのって……そんなのって、目黒くんが報われない!


 声の言葉に、私は半狂乱になって叫んだ。


 このまま皆藤さんまで死んじゃったら、何のために目黒くんは盾になったの?


 虎視眈々とこちらを狙う機関銃の前に身を投げ出すのは、どれほど怖かっただろう。好きな人のためとはいえ、私なら到底できない。


 だけど目黒くんはやってのけたのだ。なら、次は私が皆藤さんを守る番だ。


「視聴者のみなさん聞いてください。今、1人の勇敢な若者の命が奪われました。愛する人を守るためです。


 たしかにこのゲームは、理不尽なデスゲームかもしれません。しかし、一度くらい愛によって救われる展開があってもいいんじゃありませんか……!」


 高額寄付者のおじいちゃん、お願い、私たちを守って。