LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム

「はいできた!」


 そう言って湿布を貼り終えた手を軽く叩いてやると、


「いてぇよ」


 と九条くんは呻いた。


 昨日診てくれた白ひげのおじいちゃんがわざわざ館まで来てくれて、診察してもらったところによると軽度の打撲らしい。


 高そうな机を真っ二つにまでしておいて、何たる骨の丈夫さ……! って感じだけど、大事じゃないならそれに越したことはない。


 ただ、


「2、3日は安静にしておくように。ええか? 九条くんの身の回りの世話をしてやるんは上野さんの仕事や」


 と言うもんだから、困った。九条くんの左手はたしかに少し赤くなっていて痛々しくはあるんだけど、身の回りのことすらできないほどとは思えない。


 それを申し立てると、


「この方は運営に多大なる寄付をしてくださった方でして……その……」


 と、いつものビッグマウスは何処へやら、歯切れの悪い声がたじたじといった様子で降ってきて、


「とにかく、これは決定事項でございます! 上野様は明日まで九条様の身の回りの世話をするように!」


 無理やり言い切ると消えていった。