1話
幼い頃に母を亡くし天涯孤独のカティは、奨学金をもらってバイトをしながら魔術学園で学んでいる。そんな彼女のモットーは「信じられるものはお金だけ」。
そんな彼女のもとにある日、エッフェンベルク家の執事を名乗る好々爺が訪ねてくる。執事セバスティアンは、カティに長期休暇中にエッフェンベルク家の坊っちゃんの家庭教師の仕事をしないかと持ちかけてくる。
エッフェンベルク家の坊っちゃんといえば、とにかく手が早く学友との衝突が多いため、現在は自宅謹慎中との噂だった。お金はほしいものの面倒ごとには巻き込まれたくないカティだったが、かなりの額の報酬をもらえるという条件につられて引き受けることにする。

2話
後日、迎えの馬車に揺られてエッフェンベルク家に到着したカティは、着いて早々夫人の歓迎を受けてしまう。カティがやってきたことが嬉しいらしい夫人はお針子たちにカティを採寸させ、豪勢な料理でもてなし、ヘトヘトに疲れさせてしまう。
食事の席でマティアスと顔を合わせたが、女好きで使用人にすぐに手を出すと噂のわりにカティに素っ気なかったため、興味を持たれていないのなら仕事がやりやすいと楽観視する。
だが、お腹いっぱいになって与えられた部屋に戻ると、マティアスが訪ねてくる。
夜這いか!?ついに来たのか!?とカティは身構える。

3話
部屋を訪ねてきたマティアスは、たくさん食べたカティを気づかってハーブティーを持ってきてくれたのだという。お茶を飲みながらマティアスはカティにいろいろなことを尋ねる。その話の流れでカティが母を亡くし天涯孤独だと知った彼は、自分も同じで母を亡くしたという話をしてくれる。
噂と違い、穏やかで紳士的な青年なのかとカティはほっとしたものの、その後寝る時間になってから再びマティアスがやってきて、今度こそ夜這いでさっきのは油断させるためだったのか!?と最大限の警戒をする。