上司を甘やかす方法


そんな斎藤くんとの時間が
大切な時間になっているのは間違いない。
だから今日も仕事を頑張れる。

今日は他社の打ち合わせに
棚田くんと斎藤くんが行っている。
その間に倉持さんに、新しい作業を教えている。


「で、これで一まとめ。
わかった?難しいところなかった?」

「はい!ありがとうございます。」

「じゃあ次自分でやってみてくれる?
分かんなくなったらすぐ聞いてね?」

「はーい。」

と、返事する倉持さんを後ろで見守る。

「主任、最近斎藤さんと仲良いんですか?」

突然の質問に固まる。

「え?とりあえず手動かそっか。」

「動かしてます。

斎藤さんと仲良いんですか?」

「たまーに飲みに行くくらいだよ?」

倉持さんの言葉に胸がざわつく。

「やっぱり斎藤さんは仕事出来ますねー。」

「どう言うこと?」

ドキドキしながらも聞くと、

「上司には可愛がってもらえって。」

「取り入るくらいでいろって。」

「え?」

「頼るんじゃなくて、
頼られるくらいの部下になれって。」

「…」

「仕事続けるなら、
人間関係もきちんと築けって。
それって上司も上手く利用しろ、
ってことですよね?」


「そっか、、。」


はい次々!と空元気で、過ごした。

倉持さんの言葉が斎藤くんの
全ての行動に当てはまる。