雪江は、もっと言い続く。
「で、も、愛夢のことが大好きで。。。」

私は、唇を噛む。

嘘つけ。

好きだったら、自分のやったことぐらい認めて。

「愛夢と、友達辞めたくなくて。。。」
「嘘つけ!」

パッ

一瞬のうちに、

母さんの平打ちが飛んできた。

頬っぺたに触れると、熱くて、痛い



怒り

悔しさ

悲しさ




一瞬のうちに混ざりこむ感情。
そして、涙に変わっていく。

母さんが小さい頃、
学校でいじめられたこと、辛かったことを
何回か私に、話したことがある。

だから、母さんの今の行動は、なんとなくわかる。

「森林さん、落ち着いてください。
愛夢ちゃんの言うことを聞くのも、ありではないでしょうか。」

と、母さんがもう一度平打ちを飛ばそうとしたところ、
山田先生が、止めてくれた。

「愛夢、なぜそんなことした?」
と、母さんの震えた声。

「勝子嫌いなの。だけど、勝子を驚きたかっただけ。
それに、無視してと頼まれってないし、雪江と友達辞めるなんか言ってないし」


本当のことを話した。


それなのに母さんが「嘘ついてないん?」と疑う。



でも、

雪江が「頼まれた」って言ってるのは、
私が、勝子嫌いと言ったからのではないだろう。。。

それなら私は、

勝子をいじめた。

私は、母さんに対して、そして、勝子に対して、



「たぶん、嘘ついた。いじめを二度しない。勝子ごめん。。。」
と、頭を下げる。