夏夜十二時桜の木

雪江ちゃんの仲間の数といえば、私以外全員。

モデルになれるぐらいの小顔、

背中までのばしている黒色の髪の毛。

みんなに優しいけど、
私と関わるときは、本当の顔を見せる。

そんな性格の悪い子に従いたくない。
でも、中学校に入学し、三年生になって、クラスに無視されなくなった。
この6年間も無視されてきて、さすがに。。。
もう、無視されてほしくない。
だから、仕方がなく、

「いやぁ、行きたくない。。。」
と、私が怒りに溢れている顔を横に振って、真沖君に見られないようにした。

「そうだね、愛夢。」
ニコニコする雪江ちゃんの顔が本当にイラッつく。

「ほら、言ったでしょう、真沖君。愛夢は、小学校2年生の時から、人とあまり関わらん子。無理やりに関わせるのは、可哀想でしょう。」
そう言って、真沖君の背中を押しながら、「行こう、行こう」と、教室を出た。

いつの間にかドアのそばに立っていた勝子(かつこ)ちゃんは、
先の出来事を見たらしく、私を真面目に見つめていた。
そして、息を吐いてから、
教室を出て帰った。

たくさんの人が、廊下に出て消えていく。
気がついたら、私だけが残っていた。

窓からの日差しが強く、
熱い空気が、息苦しい。

数分前、騒がしく、明るく見えた教室は、
シーンと静まっていて、死んでる。

「これは、毎日の放課後の教室だね。」
という一人言を残して、私は、バカみたい。

いつもの廊下に出て歩く。

そして、みんなみたいに、教室の前から消える。
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そう言えば、これは、あの時にも似てる。

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