夏夜十二時桜の木

「。。。行きたい」
緊張して、言えた。

「え?イキ。。。なんて?」
真沖君の耳が悪いとかそういうことじゃない。
私の声が小さかっただけ。

「行き。。。」

「行きたくないんやって」
もっと大きな声で言おうとしたところ、
雪江ちゃんが間に入って私の代わりに答えた。

っていうか、言いたいことと全く違う。
私は行きたいの。

「そうか。でも、それを愛夢の口から聞きたい。
愛夢行きたい?」
と、真沖君がもう一度きく。
とその後

いろんな人の目線は、矢のように私を刺しているように感じた。

雪江ちゃんは、真沖君の後ろで、怒ってるような目で私を睨んで首を左右に振る。
「行かんといてくれ」と声に出さずに、言った気がする。