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「愛夢?なんで泣いての?」
兄の声が聞こえてきた気がする。

でも、そんなあり得るわけない。

だって、兄が。。。


そうか


これが夢か。。。


「兄ちゃん、どこへ行くの?」
私は、家を出ようとしていた兄を止めた。
覚えてないせいだろうか、兄の顔が見えない。

「シーー。静かに。俺、サッカーしに行く。」
「でも、母さんが、休んでと言ったじゃん。」

兄がサッカーの試合でこけたせいで、右足を骨折してた。

「どうやって、サッカーするのじゃん。。。」

「大丈夫、大丈夫だから。」
と、笑顔で自分の口癖を言う兄。

私が心配しているような顔になっているだろうか。

兄がにっこりと笑いながら、
「右足を使うんだよ」

「でも。。。」

「大丈夫、大丈夫だから。」

「でも、危ないだよ。休んだほうが。。。」
「人をいじめたくせに、口を聞きたくない!」

と、怒鳴って、ドア開き、家を出る。

でも、兄を助けないと、
「兄ちゃん、行かないで。お願いだから。」

私は、兄をとめなきゃ。でも、足が動けない。

「兄ーーーちゃん!

そこ危ないなの。」

涙が出てきた。
でも、兄を止めないと、

そして、必死で動こうとしてら、

「ねえ、なんで泣いてるんの?」
という声が下から聞こえた。

そこを見ると、地面からあらわれたいろんな手が、

私の足を引っ張る。

「キャーーーーーーーーーーー」

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